お見舞い

−見舞い品にはどんな夕ブーがあるの?      
●嫌われる花,嫌われる数は避けて
   花はお見舞いに喜ばれますが,注意しなければならないことがいくつかあります。色や香りの強い花,大きな花束は避けましょう。お見舞いに適さないという花の種類にも,さまざまな俗説があります。例えば,シクラメンは「死」や「苦」を,菊は「葬儀」を連想し,紫陽花は「色があせる」,椿は花が落ちるときの様子から「首が落ちる」と嫌う人がいます。根のついた鉢植えも「寝つく」といって嫌われる場合があるようです。切り花の本数も,四,九,十三本は避けるようにします。
   病人にとって,パジャマは唯一おしゃれが楽しめるものなので,長患いの人には通した贈りものといえますが,お年寄りなどは「長く寝る」からと嫌う場合もあるので,あまり親しくない人には贈らないほうが賢明です。また,嘆息の子供に毛ばだったぬいぐるみも適しません。
   現金を贈る場合には,四や九のつく金額は避けるようにします。お見舞い品のタブーは,ほとんどが縁起の延長線上にあるものです。病人や家族は,ふだんとは違って神経質になっているものなので,刺激を与えないことがいちばん大切なことなのです。

長患いのときのお礼の仕方
   長患いの場合は,折にふれて経過報告のはがきを出し,お見舞いに感謝の気持ちを伝えましょう。
   いくら長くなっても,闘病中にお見舞いのお返しをする必要はありません。お世話になったり,頻繁に見舞ってくれる方にはお中元・お歳暮で感謝の気持ちを表すこともできます。そのときにも,経過報告と感謝の言葉を忘れず添えるようにしましょう。
   原則的に,お見舞いに対してはお返しの必要はありません。とはいえ一般的には,全快後に「快気内祝」として報告とお見舞いのお礼に代えることが多いようです。快気内祝いの時期は,全快,本復したあとでいいのですが,具体的には職場や日常生活に戻ったころが目安。完全に回復しないような状況なら,退院の機会に「退院内祝」を。自力で通院が可能になった折や,少しずつ社会復帰し始めたころに「快気内祝」をしてもいいでしょう。

病気見舞いの手紙文例/返礼の手紙文例
●病院見舞いの手紙文例
   ご病気にてご入院と承り,突然のこととて驚き入りま      
した。手術が無事におすみになり,その後の経過もすこぶ      
る順調とのこと何よりと存じ上げます。      
 日ごろ,ご丈夫でいらっしゃいましただけに,日々のご      
苦労が重なったためではないかと拝察いたしております      
このたびのことは良い休息の機会とお考えになって,十      
分にご静養に専念ください。一日も早くお元気な姿を拝      
見できますよう心からお祈り申し上げます。      
 機会をみて近日中にお見舞いに伺いたいと存じますが、     
取り敢えず書面にてお見舞い申し上げます。      
                              かしこ      

拝啓      
日増しに寒さが厳しくなって参りましたが,いかがお      
過ごしでしょうか。      
 ご主人様がご入院との由,少しも存じませず大変失礼      
いたしました。その後のご容態はいかがですか。奥様をは    
じめご家族のご苦労さぞかしとお察し申し上げます。      
  この機会に十分にご加療のうえ,一日も早くご平癒あ      
そばされますよう,心からお祈り申し上げる次第でござ      
います。      
  奥様も看護のお疲れでお体にお障りなきよう,どうぞ      
ご自愛くださいませ。      
  取り急ぎお見舞い申し上げます。      
                              敬具      

●返礼の文例      
拝啓        
  日ざしがやわらかく春めいて参りました。皆様のいよ      
いよご清栄の様子,心からお喜び申し上げます。      
  このたびの入院中は,お忙しい中をさっそくお見舞い      
いただき,その上にご丁寧なお見舞いのお品まで頂戴し,      
ありがとうございました。      
  おかげさまでその後の経過も順調で,去る○月○日に      
無事全快,退院しました。これもひとえに皆様のお励まし      
よるものと,心から感謝いたしております。      
  これからは自分の体力を過信せず,健康には注意する      
所存です。二週間後には平常どおり出社できる見通しで      
ございますので,今後ともよろしくお願い申し上げます。      
  末筆で恐れ入りますが,皆様によろしくご伝言のほど      
を願い上げます。      
  まずは退院のお知らせかたがたお礼申し上げます。      
                              敬具      

拝啓      
  初秋の空もさわやかな季節,つつがなくお過ごしの様      
子,何よりと存じます。      
  このたびは,早速のお見舞い状とご懇篤なお見舞いの      
品,誠にありがとうございました。一時はどうなることか      
と心配いたしましたが,速やかな入院加療が効を奏しま      
したのか,一日一日と回復に向かっております。退院いた      
しましたら,改めてお礼申し上げる所存です。      
  末筆ながらご家族の皆様にもよろしくお伝えください。      
  まずは病状のご報告かたがたお見舞いのお礼まで。      
                              敬具
 

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